不審な電話

朝、オフィスにまだ数人しか人がいない時間帯に電話が鳴った。だいたいこのタイミングの電話は急遽欠員を意味するので身構えながら電話をとった。
電話は昨年に東京から大阪に転勤しているT君からで、客先に直行する案件でルート選択を間違えて遅れそうである、現地で落ち合う同僚H君の携帯電話の番号を知らないから、東京のオフィスで番号を知っている誰かがコンタクトしてくれないか、ということだった。幸いにもH君の携帯番号を知っている人間がいて事なきを得たが、なぜ大阪所属同士の問題の解決を東京に委ねようとするのかがわからない。それも落ち合う予定のH君は同じタイミングでの転勤仲間じゃないか、なぜ前日にでも番号交換をしておかない、という話である。
その後なんとかなったようなのだが、T君から再び電話があった。大阪のオフィスの営業時間外で通じる電話番号がわかるか、というものだった。いや、君が電話しているのは東京オフィスの営業時間外でも通じる電話番号だから、以前の所属先の東京の番号を知っててなぜ現在所属している大阪のを知らないわけ? というか、あんたそもそも大阪オフィスの時間外直通電話番号を知らなかったから最初から東京にかけて解決を委ねたんじゃないの? というツッコミどころが満載。
前から変人の評判は高かったが相変わらずの不可解キャラであった。